動力火車コンサート体験|台北アリーナ裏側レポ

今回無茶なスケジュールながらも台湾に来た理由がこれです。動力火車というロックデュオのコンサート。昔からの知り合いで今はこのデュオのサポートをしているギタリストの振榮が、「とにかくすごいから是非見に来て!」と熱烈推薦してくれました。
前記事もぜひご覧ください → 動力火車 台北公演
動力火車について
動力火車(Power Station)は、尤秋興(ユー・チウシン)と顏志琳(イェン・チーリン)による台湾のロックデュオ。1997年のデビュー以来、力強い歌声と情熱的なステージングで支持を集めています。代表曲は『無情的情書』『忠孝東路走九遍』など。台湾原住民・パイワン族出身であることから、民族的なエッセンスを感じさせるのも特徴です。
台北アリーナは台湾の人気アーチストなら誰でもやりたいと思っている会場でしょう。実力派の動力火車も初めての開催なんだって。(残念ながら私のボビーさんはここでソロコンサートやったことはありません)
振榮に買っておいてもらったチケットを受け取りに会場へ行くと、既にリハーサルが始まったので「迎えの人をやるから表のコンビニで待ってて」との指示。日本から同じコンサートを見に来た友人のまゆみさんと合流して待っていると、かわいい女の子が迎えに来てくれてバックステージパスを貸してくれました。
パスを首から下げて楽屋口から侵入。リハーサルやってる音が聞こえます。台北アリーナには何度か来ていますが楽屋の方へ来るのはもちろん初めて。楽屋は何部屋も並んでいて、それぞれ使う人が決まっているようです。私たちはバンドの楽屋(楽手休息室)に通されました。リハが始まっているのでほとんど人がいなかったんですが、見覚えのある人がいます。
あ!フィンガー奏法ギターの名手、保卜(BAOBU)君では??
この台湾行きの前にたまたま夫がBAOBU君のギター弾いてるところをYouTubeで見つけて、「CD買ってきて欲しい」と頼まれていたのでした。なんという巡り合わせ!

ギタリストBAOBU紹介
保卜(BAOBU)は台湾のギタリストで、フィンガースタイル奏法の名手として知られています。台湾原住民・パイワン族の出身で、独自のリズム感と繊細な表現で注目を集めました。ソロアルバム『BAOBU』ではアコースティックギターの魅力を存分に発揮し、台湾の音楽シーンで確かな存在感を放っています。
挨拶して話を聞くと、今日ゲストで出るんだそうな。ひゃー!ラッキーだ。「数年前に陳昇のコンサートにゲストで出た時見ましたよ〜」とか話をしました。マネージャーさんに「動力火車とどういう知り合いですか?」とか失礼な質問をいろいろしたけど、外人だから許してね。マネージャーさんもどういう知り合いかはわからないと言ってたけど、原住民ミュージシャン同士、いろいろ縁があるらしい。みんなパイワン族だし。
ギタリストさんから「リハ見においで〜」とメールが入り、BAOBUのマネージャーさんに案内してもらって客席へ。
やってるやってる!
サウンドチェックや照明チェックを最前列に座って見ていたら、ステージ奥の方に何やらオーラのある女性がいる。あの雰囲気はゲストかな?むむ、アーメイ(張恵妹)に似てるんじゃ?まさか、アーメイがゲストなの?だとしたら嬉しすぎるんですけど…
そして歌い始めました。やっぱりアーメイだ!!
張恵妹(アーメイ)紹介
張恵妹(アーメイ/A-Mei)は台湾を代表する女性シンガー。1996年のデビュー以来、パワフルな歌声と圧倒的な歌唱力で中華圏全体にファンを持ちます。代表曲には『聽海』『解脫』などがあり、ライブパフォーマンスは常に大規模な観客を魅了。彼女もパイワン族出身で、原住民アーティストとしての誇りを持ちながら活動しています。
彼女は自分の登場の仕方、トークの流れ、立ち位置など細かに何度も確認していました。やっぱり人柄があらわれるな〜。真面目で気配りの人。アーメイがリハにいる時、客席の関係者が一気に増えました。みんな見たいのね…ふふふ。
リハが一段落し休憩になったので、ステージから降りてきた振榮からチケットを受け取り、一度会場を出て宿にチェックインしに戻りました。
「コンサート入場するときも連絡くれれば楽屋から入れてあげる。外で並ぶと大変だからね」と言ってもらったので、7時ごろ台北アリーナに戻り、再度楽屋に回りました。みんな衣装に着替えててさっきとは雰囲気が違います。昼間コンビニまで迎えに来てくれた人たちはストリングスの皆さんでした。関係者に顔見知りがいたのでおしゃべりしながら開演を待ちます。そろそろ時間となると、楽屋前の廊下に出演者が勢揃いし円陣を組みます。そして、キリスト教徒の原住民アーチストだからでしょう、お祈りが始まりました。パイワン語と思われます。漢民族のアーチストなら、線香持って拝拝する場面なのかな。興味深かったです。
楽屋でのあれこれは写真は遠慮しました。撮りたかったけど。
さあ、開演です。客席へ向かいましょう。
ライブレポは得意じゃないので省略。めっちゃロックでストレートで楽しいライブでした。お客さんたち大合唱でいい感じでした。アーメイが登場した時はアリーナが壊れるかというくらいの歓声が上がってました。スーパースターですね。






コンサートの内容を紹介している新聞記事も当時はApple Daily 台湾に掲載されました(現在は廃刊)。台湾の音楽シーンを支えてきたメディアが姿を消したことはとても残念に思います。
コンサートの終了時間がおして15万元の罰金が課されたらしいです。確かに終わったの夜11時過ぎてた。で、二人はゲストのアーメイがしゃべりすぎたからアーメイに罰金払ってもらおうと言ったとか(笑)
コメント
コメント一覧 (4件)
Unknown
動力火車はLove927でよくかかるので好きです。シンガポールでも時々コンサートが有りますよね。昨日の中国語サロンで中国人に聞いたら知らないとのこと。曲聞いたらわかるのかな。
aripさん
ご存知でしたか。最近は東南アジアでも中国でもコンサートやってるようですよ。歌を聴けばわかる人も多いのかも。この二人のユニゾンはどこで聞いてもすぐにわかりますよね。歌はヒット曲もありますが、他の人の歌も歌ったりします。
Unknown
8月27日はシンガポールですね。
Re:Unknown
シンガポールには8月に行くんですけど、残念ながらひにちがずれてるなー。彼らはロンドン、リバプールでも公演したんですよー。